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130期現代労働組合講座

130期現代労働組合講座

寺間誠治

全労連結成以来、理論と実践の先頭に立って日本労働運動をけん引してきた寺間誠治氏がコーディネート。現代日本の労働運動の第一線で活躍するリーダーらと侃々諤々、世界と日本の労働運動、地域ユニオン運動、労働者の権利と労働の規制緩和について縦横無尽に語る。労働組合のパワーと魅力を明らかにし、わが国労働運動の再生と将来展望を指し示す講座。すべての活動家必見!
各回の問題意識は "TERAMA'S EYE" をチェック!

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講座概要

 日程:5月10日~5月31日(火)19:00~21:00
 会場:全労連会館
 会費:全4回5,000円(聴講1回1,500円)


CD受講・ネット受講

 詳細はこちらご覧ください

【会費】
 CD受講:6,000円(音声CD・データCDのどちらを希望か明記してください)
 ネット受講:5,000円

【お支払方法】
 ①郵便振替:払込用紙を郵送いたします。
 ②銀行振込:メール、FAX等で振込先口座をご案内いたします。


第1回 「地域労働運動と闘うナショナルセンター」 5月10日(火)

~地域の視点からナショナルセンターの役割を考える~

【ゲスト】

屋代眞

屋代 眞(やしろ・まこと/東京労連事務局長、新宿区労連副議長)
18歳で沖電気に入社、1978 年に指名解雇され、争議団を結成して解雇撤回闘争を闘う。1986 年の解決後、新宿区労連の前身組織に専従として入り、学習を重視する活動スタイルを確立。2000 年に未組織労働者の受け皿として新宿一般を立ち上げ、「全ての労働者を視野に入れた労働運動」を地域で展開する、情熱あふれる活動家。


画像の説明

いま、若者には労働組合が遠い存在になっており、わが国の企業別組合は存在感が希薄になっているのが現実だ。労働組合の組織率が低下を続けているが、その原因が民間大企業労組の労使協調路線やユニオン・ショップ制にあることは明らかで、労働組合が非正規労働者を含めた全体の利益のためにもっと力を尽くしていかないとさらに弱体化に拍車がかかると言わなければならない。「職場を基礎に」という組織化の命題も、企業内意識に支配され企業間競争に巻き込まれてしまう弱点となりかねない。
一方、個人加盟ユニオンの数は増加し地域における影響力が増大している。ここでは、労働者個人の自覚に基づいて個人のイニシアティブで活動がなされていることが特徴である。様々な個人加盟ユニオンは、アルバイトやパートを含む非正規労働者にとってのよりどころとなっており、労働組合の本来の役割と意義が自覚される中で活動が展開されている。
「最低賃金1500 円!」を求める学生・青年らで作るAEQUITAS(エキタス)が昨年結成され、新宿で二度にわたるデモが世論の大きな共感を得て成功した。街頭宣伝も新宿駅・アルタ前広場で開かれることになっており、ここには「経済イシューで野党は共闘!」「経済にデモクラシーを」のスローガンのもと、民主党・石橋みちひろ、共産党・小池晃、社民党・福島瑞穂ら国会議員のほか東大・本田由紀、日大・水野和夫らが登壇する幅広い団結の場となっている。
わが国のパートや派遣など非正規労働者数は2014年に2千万人を突破し、全労働者に占める割合は40パーセントと過去最高となった。企業にとって安い賃金で期間を限定して雇用できる非正規の活用は、今後もますます進んで行くことが予想されているが、労働組合の非正規組織化への取り組みは、相変わらず鈍い。パートなどの組織率はわずか3.7パーセントであり、パート労働者がこの6年間に約120万も増加しているが、労働組合には27万人が組織化されたに過ぎない。
 労働組合は、労働者全体の利益を守り、尊厳を保つということを企業の枠にとらわれない形で追求することが大切であり、正規・非正規を問わず大きく結集していくこれからの組織化や運動の展望について、地域の実践から学ぶ。


第2回 「世界の労働運動から学ぶ」 5月17日(火)

~海外の労働運動の教訓と国際連帯について考える~

【ゲスト】

布施恵輔

布施 恵輔(ふせ・けいすけ/ 全労連国際局長)
押しも押されもせぬわが国を代表する国際活動家。毎年のILO 総会や結社の自由委員会などで彼の姿を見かけないシーンはない。英語、フランス語に長けており、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国、アジアなど各国ナショナルセンターの大会などを通じて世界の労働組合活動家と親交をはかる。




画像の説明

 経済のグローバル化が急速に進行するもと各国で新自由主義改革が進行し、労働コストの削減、労働組合の弱体化を意図した攻撃、格差と貧困の加速度的な拡大があり、企業活動の規制は後退している。一方、新自由主義の弊害が広がるもとでILO はじめ国際機関でも見直しの動きがはじまり、労働組合は国際的に共通する課題が増えてきている。
 フランスでは3月に入って、高校生・大学生や労働者が労働法改悪に抗議する数十万人規模のデモが行われた。この法案は、「雇用を促進するため」との理由で解雇や採用における企業側の裁量を拡大するものとなっており、さらに90年代に社会党政権が導入した週35時間の法定労働時間を超える労働について、超過勤務手当を削減する改革も盛り込まれている。イタリア、スペインなどでも解雇規制自由化や労働法制の改悪提案が相次いでおり、各国の若者らが将来さらに不安定になりかねないとの懸念から強く反発し、同様の課題は国際的に共通するものとなってきている。
ニューヨーク・マンハッタンでのマクドナルド労働者のストライキは 2012年11 月に始まったが、14年5 月には、SEIU・国際サービス従業員組合のよびかけによって世界 96都市で統一行動が展開され、わが国でも全労連や首都圏青年ユニオンが取り組み、さらに15年4 月の国際統一行動では、東京はじめ 24都道府県で時給1500円の実現を訴えるアピール行動が行われ、国境を越えた連帯行動として注目された。アメリカでは、UE電気・無線・機械労組やSEIUでは、「ローカル」とよばれる地域支部が市民団体や教会などと連携しながら運動を展開している。SEIUは、社会運動ユニオニズムの立場に立って地域社会の支持と連帯の中で、労働者が目的意識的に行動に参加するという新自由主義段階に対応した組織化モデルをつくっている。ナショナルセンターAFL-CIO(アメリカ労働総同盟・産業別組合会議)は、労働組合と地域の連帯を打ち出し、コミュニティ・オーガナイジングを活用するさまざまな組織との連携を強化している。
 わが国でも社会運動ユニオニズムの立場に立った地域ユニオンが、リビングウェイジ (生活賃金)
や最低賃金制などの課題で取り組みを進めており、その点で、アメリカのニューリーダーたちがそれまでの運動の限界を指摘し、新しい労働運動として社会運動ユニオニズムを実践してきたことと軌を一にしている。国際的たたかいについて学びわが国労働運動の課題と展望を考える。


第3回 「労働法制改悪の争点と労働者・労働組合の権利」 5月24日(火)

~働くルールって何だ?労働法と職場の人権を考える~

【ゲスト】

今村幸次郎

今村 幸次郎(いまむら・こうじろう/弁護士)
東京生まれ。労働事件を中心に労働者・市民の立場で活動。「温かく、柔らかく」をモットーに京王バス、NTTリストラ、新国立劇場、JAL解雇、葛飾ビラ配布弾圧事件など多くの裁判を担当。「労働ビッグバン~これ以上捨てられていいのか」(共著、新日本出版)、「団体交渉・労働協約~実践、職場と権利シリーズ」 (監修、学習の友社)など著書・論文多数。


85%,Terama's eye

 安倍政権による「世界で一番企業が活動しやすい」国づくりに向けた動きは、幅広い社会領域において「グローバル競争国家大国」づくりをめざす新自由主義改革として急進化している。そして、規制緩和の重要な柱としての労働分野の規制緩和政策が展開されている。
解雇特区の創設、有期労働契約の規制緩和、ホワイトカラー・エグゼンプションの導入、ジョブ型正社員の制度化、派遣労働の恒久化。これらの規制緩和は、労働者に何をもたらすか。労働者派遣法が改悪されたのに続き、労働基準法の改悪が打ち出されている。労働者派遣は、これまで原則1年となっていた企業が派遣労働者を受け入れることができる期間を事実上撤廃したもので、企業が派遣労働者を増やし「正社員ゼロ」とするのを可能にした。労働基準法の改悪は、労働時間の規制をなくし、残業代も深夜・休日手当も払わず長時間働かせる「残業代ゼロ」の労働を導入するものであり、このような労働法制を抜本改悪する法案は、断じて認められるものでない。
労働時間の規制緩和では、第一次安倍内閣(06年)でもホワイトカラー・エグゼンプションを導入しようとしたが、「ただ働き法案」「過労死促進法案」と世論と労働組合の総反撃にあって断念させた。今回、懲りずに裁量労働制の拡大などが打ち出されており、労働者はいくら長時間働いても予め決められた時間分以外はタダ働きとなり、過労死のさらなる増加が懸念される。企業が「カネさえ払えば解雇自由」の法案も提起されようとしている。



第4回 「労働運動の新たな地平」 5月31日(火)

~労働組合ってなんだ?そのパワーと魅力について考える~

【講師】

寺間誠治

寺間誠治(てらま・せいじ/東京学習会議副会長)
全労連結成以来、理論と実践の先頭に立って日本労働運動をけん引してきた、当講座のコーディネーター。国交労連中央執行委員、京都総評常任幹事、全労連組織局長・政策総合局長などを歴任。近著『労働運動の新たな地平』(2015) は労働運動にたずさわる者必読。




Terama's eye

 現代という時代は、「つながり」のない「孤人主義」の世の中になり、 労働者の孤立化が進んでいる。「労働者がつながる」ことが求められているにもかかわらず、非正規をはじめ弱い立場に置かれている者がともにつながって、声を上げることが困難になっている。働く者は、つながることで職場と地域、そして社会を変えることが出来る。労働者がつながるということは、すなわち労働組合に結集し連帯するということなのに、労働組合の組織率は1945年の終戦後の50%をピークに今や17%にまで落ち込んでいる。そして、非正規雇用や失業・半失業問題、労働法制の規制緩和、社会保障切捨てなど賃金・労働条件、権利が守られず、生活は大きな困難に陥っている。労働組合が、これらの課題に正面から向き合っていかない限りわが国労働者の未来を切り開くことはできない。
 「ブラック」な働き方に対する歯止めも、労働の規制緩和にストップをかけるためにも労働組合の社会的影響力を拡大し、労働者が力を合わせ広範な国民と連帯してたたかう以外になく、そのための「連帯の回路」として労働組合が本来持つ力量を発揮する必要がある。労働組合運動再生へ起死回生の秘策はないが、個人加盟ユニオンが前進し、単産の産別個人加盟ユニオンへの努力など貴重な経験も生まれてきている。
講座の最終回は、労働者にとって最強のセーフティネットは労働組合であり、かつてない規模と仕掛けによる権力の攻撃に対し、企業別組合を自らの意思によって改革し労働組合運動の再生を実現することなしに、反転攻勢はありえないことを明らかにする。そして、新自由主義構造改革への対抗軸として、労働組合がたたかいの前面に打って出ることの重要性と、厳しい時代状況の中で、労働者が悩み葛藤しながらも働くことに誇りを持ち、つながりつつ自立し、人間らしく生きることができる社会をめざすため連帯の回路としての労働組合と新しい組織化の方向性、「労働運動の新たな地平」を切り開くための展望が示される。




会場地図

全労連会館


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