2025年 講座「現代日本経済の成長と衰退、ゆくえ」
2025年 講座「現代日本経済の成長と衰退、ゆくえ」
上場企業は最高益をあげ、株価が高騰している一方、実質賃金の低下が続いています。日本の一人当りGDPはかつて米国を凌駕していましたが、現在は米国の3分の2程度に低下し、G7の中で最低水準、台湾や韓国に逆転されました。さらに近年は、日本産業の国際競争力低下に伴う貿易赤字が続く中で、円安が輸入物価上昇を招き、人々の暮らしを圧迫しています。
こうした日本産業・経済に動向に関して、1980年代以前の成長の時代から「失われた30年」に至った経緯とともに、近年の衰退の要因について検討します。そして、このような衰退を克服し、日本の産業・経済の再建と人々の暮らしの安定と向上をはかるには何が求められているのか、考えていきます。
講座概要
講師:村上研一(中央大学教授)
開講:2025年1月12日(日)/全8回/
時間:午後2時~5時
会場:全労連会館(文京区湯島2-4-4)
会費:教室受講 24,000円(Zoom受講も同じ)
DVD受講 28,000円、動画受講 19,000円
※DVD受講と動画受講の詳細はページの下の方の紹介をご覧ください
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チラシの表示(PDF)
以下のリンクは中央大学が2018年に作成した村上先生のお話しの動画です。
当時の世界と日本の経済情勢について分かりやすくお話ししています。
村上先生はどんな風にお話しするのか、参考にしてください。
中央大学<知の回廊>第120回「グローバル化と日本経済の岐路・転換点」
https://youtu.be/aYTn2F43GkU?si=DU4MuplgVIvncsT3
日程と内容
第1回 1月12日(日)
高度成長はいかにしてかのうになったのか?
戦後日本の重化学工業を軸とした高度経済成長は、冷戦体制下における米国の対日戦略を基底に、欧米技術の導入、臨海部の産業立地の優位性、国内格差を利用した労働力調達などの条件を活かすことで達成された。
第2回 2月23日(日)
「経済大国」化はいかに達成されたのか?
高度成長終焉後の日本経済は、自動車・電機産業を中心に「減量経営」を梃子とした国際競争力強化によって輸出依存的成長を遂げ、1980年代に「経済大国」化を達成した一方で、産業・社会に様々な歪みをもたらした。
第3回 3月16日(日)
冷戦終結=日本経済の分岐点、成長から衰退へ
日本の「集中豪雨的輸出」が引き起こした日米貿易摩擦、1990年代初頭の冷戦終結によって米国の対日戦略は一変し、日本産業に対抗する「戦略的通商政策」に基づく対日要求が続き、成長から衰退への分岐点となった。
第4回 4月20日(日)
「失われた30年」の要因① 内需縮小
1990年代不況を経た後も、輸出依存的「経済大国」としての成長を志向した輸出産業は、非正規雇用の拡大による競争力強化をはかったが、国内では人々の格差・貧困を広げ、内需縮小が経済衰退の要因となった。
第5回 5月18日(日)
「失われた30年」の要因② 供給力衰退
米国の対日要求の中には、株主優先・短期収益志向の米国式経営へと企業経営の変貌を促す会計・会社制度が含まれ、日本企業は設備投資を抑制して株主還元を増加させたことから、国内供給力の衰退を招いた。
第6回 6月15日(日)
「失われた30年」の要因③ 産業のグローバル展開と空洞化
米国主導のグローバリゼーションが進み、中国が「世界の工場」となる中で、日本の輸出産業のグローバル展開が進んだ。電機産業の競争力は衰退し、自動車産業も「深層現調化」によって急速に空洞化が進んだ。
第7回 7月20日(日)
「失われた30年」の要因④ 既得権保護の経済政策
高度成長・輸出依存的成長の中核となった産業が既得権を握り、経済政策は輸出に有利な円安志向、政府事業の民間開放や官製市場による利益供与、「気候危機」対策でも既得権への配慮が目立ち、産業転換が妨げられた。
第8回 8月24日(日)
日本経済をどう再建するか?
第4~7回で検討した日本経済の衰退要因の克服のためには労働条件改善と内需拡大、持続可能な供給力の再建が不可欠で、そのためには市場原理の制限や公的領域の拡充、資本制的生産関係の変革を展望する必要がある。
受講申込み
①FAX:チラシをプリントアウトして「申込書」欄に必要事項を記入のうえFAXしてください
②メール:「申込書」欄の記入事項をメールで送信して下さい。
③以下の申込みフォームから直接お申込みすることもできます。
https://ws.formzu.net/dist/S76952712/
DVD受講
講義レジュメとDVD(1回1枚)を郵送します。DVDは下記の2種類からお選びいただきます。
①ビデオDVD
DVDプレーヤー再生用。冒頭メニューで第1講義、第2講義、質疑応答などを選択して再生できます。パソコンでも再生可能です。
②データDVD
パソコン再生専用。DVDプレーヤーや通常のテレビでは再生できません。講義や質疑応答など任意の動画ファイルを再生できます。またレジュメ・資料のデータも収録します。
動画受講
後日、YouTubeで動画を視聴する受講方法です。
講義レジュメは専用サイトからダウンロードすることができます。
音声ファイルもダウンロード可能です。
基本的に1週間以内に動画視聴や資料ダウンロードができるようになります。準備ができ次第、案内メールが届きます。
お申込みは下のバナーをクリックして専用ページからお手続きをお願いします。
会場
全労連会館
〒113-0034 東京都文京区湯島2-4-4
JR線・丸ノ内線「御茶ノ水駅」より徒歩7分
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